これは私自身が共働き家庭で福岡にUターン移住しようとして失敗した話である。

失敗したといっても家族そろっての移住を延期しただけではあるのだが、未就学児のいる共働き家庭では同じことが十分に起こり得るので、同じような境遇で今後移住を検討している人の参考になればと思いブログに残すことにした。

我が家の構成

私:31歳、新卒で入社した会社を辞めて福岡の企業へ転職、それまでの勤務地は渋谷

妻:31歳、大手アパレル企業で働く販売員、正社員

娘:1歳、かわいい

移住のきっかけ

ずばり、私の転職である。

とはいえ大学まで福岡で過ごし、就職で上京して8年、地元にそのうち帰りたいなという気持ちは常に持っていた。実際に社会人5,6年目ごろに福岡での転職を試みたこともあった。

しかし当時の私の希望条件と情報収集範囲では東京本社企業の九州支社もしくは地方子会社しか候補にあがらず、仮にその会社の九州支社に転職したとしても将来的に東京本社勤務もあり得るという内容でそれでは本末転倒だし、現実的に地元に帰ることは難しいのかなと思って転職活動を辞めてしまったことがあった

かつ当時はまだ福岡市がスタートアップ都市として盛り上がってもおらずそういった情報もはいってこなかった。(今思えば、当時知らなかっただけ、情報収集が足りていなかっただけだとも思う)

その後、元同僚が福岡で起業したと聞いてそれならばと転職を決意し、福岡移住が決定したわけである。

共働き家族が移住するということ

大企業に努める人が転勤の辞令を受けて家族と一緒に引っ越すことは往々にしてあることだし、実際に私の周りでもそういった家族もたくさんいる。

ただし我が家は共働きなのである。この場合に共働き家庭が取り得る選択肢は以下の2つだろう。

  1. 奥さんが会社を辞めて福岡で新しい就職先を探す
  2. 奥さんが今の会社で勤務したまま福岡のお店に異動させてもらう

今回、我が家は後者2の選択肢を取った。

その選択肢はわがままだろうか、自己都合過ぎないか

正直、自分に都合の良い選択を希望しているとも思っている。

しかし今回の私の転職がほぼ起業に近い形であり経済的に余裕があるとはとても言えない状況であること、奥さんがこれまで今の会社で積み上げてきたものや希望を尊重したかったことから2の選択肢にこだわることにした。

大前提としてそういった異動を配慮してくれる奥さんの会社には感謝しかない。

同じ事例は今後増えるのではないか

仕事バリバリの夫と専業主婦と子供といったこれまでの核家族モデルは今後どんどん崩壊していくのではないかと思っている。『LIFE SHIFT』の内容にもあったとおり100年ライフを生き抜くにあたって、働き方が多様化したり、年をとっても教育の機会・期間を設けたりするにあたって夫婦それぞれが収入を得ることは大きなアドバンテージになるし、選択肢を多様化させることにつながると思う。悪い言い方をするとそうしなければ100年ライフを生き抜けないとも言える。

その意味で今後まったく同じとは言えないものの似たような事例は増えるのではないかと思っている。

奥さんが仕事を辞めずに移住を実現するためには

今回の私の場合は奥さんの職場の十分な配慮があったので解決すべき課題は一つだけ

「娘の保育園の空きを見つけること」

ただこれだけであった。だが結局これが解決できない課題となってしまった。

娘を保育園に入れるためには

まず前提として保育園には大分類として2種類あり認可保育園と無認可保育園がある。

さらに中分類として無認可保育園の中に認定保育園を定めている自治体も存在する。

認可保育園とは文字通り国の認可を得ている保育園であり、世帯の住民税の納付金額によって保育料が自治体ごとに定められており、入園申込も自治体を通して行う。一方で無認可保育園は同じく文字通り国の認可を受けていない保育園である。認可を受けていない理由としては様々で要件として定められた施設の広さが足りないであったり、定められた保育士の数が足りないなど何かしらの理由が園ごとに存在する。なので園ごとになぜ無認可なのかは把握しておく必要がある。

娘は現在川崎の認定保育園(無認可の中でも自治体の認定を受けた保育園、完全無認可ではないといったところか、このあたり非常に複雑)に通っている。住んでいる地域に多くの認定保育園があり、幼児教育に熱心でかつ家からも近い保育園が見つかったためだ。認可保育園であれば抽選に申し込んでどこに当たるかわからないというのが嫌だったのですぐ決まる信頼できる認定保育園にした。

こうした情報があった上で福岡の保育園事情について自分が保活した結果を伝えたいと思う。正直、福岡であれば認可保育園に年度途中からでもすんなりと入園できるのではないかと思っていた。私が保活した地域は福岡市の早良区・西区で自分が育った地域周辺で行った。

認可保育園

まず区役所に行き手続きについて話を聞きに行ったところまず一言目に年度途中での入所は難しいと思いますよと言われた。この時点で自分のあてが外れてしまった。それでも可能性はあるだろうと思い申込に必要な保育園の見学に行ってみた。保育園で年度途中の入園実績について尋ねてみたがそこでも区役所での回答と同じであった。年度始まりであればはいれるとは思うけど年度途中は難しいだろうと。そもそも年度途中の申込の場合入園希望月の前前月末までに区役所に申込みをし結果が前月の中旬にわかると言う。

ここでまた新たな問題が発生したのだが今回奥さんは今の会社に勤務したまま異動という形を希望しているため入園の前月中旬に結果がわかったところで奥さんの会社もすぐに異動先を用意できない、それは当然だ。

これで年度途中の認可保育園入所という道は断たれた。

無認可保育園はどうか?

では無認可はどうか。まず福岡の私が住もうと思っていた地域で無認可保育園を調べたがまず川崎とくらべて圧倒的に数が少なかった。一つ一つ電話で問い合わせたり見に行ったりしてようやく空きを一つ見つけることはできたものの設備として正直自分の子供を預けたいと思えなかった。これで無認可保育園の道もなくなった。

本当に保育園入所は無理だったのか

100%不可能だったのかと言われたら正直そうではない。

どこでもいいから預けられるところに預けてしまうであったり、住む場所を変えるであったりすればまた状況は変わるかもしれない。だが移住前で川崎に住んでいる時に移住先に足を運んでそこまでの労力がかけられるのかとも思う。

今後どうしていくのか

我が家の決定としては比較的保育園人気の高いエリアを外す、つまり住む地域を変えるかつ年度始めまで家族での移住を延期することにした。それまでは単身赴任生活である。

この経験から学んだこと

待機児童の問題は首都圏だけの問題だと思っていたが全く違った。福岡市内でもその問題はあるし、同様にある程度の政令指定都市であれば同じなのではないだろうか。地方都市移住を考えている人はその認識はしておいた方がよいと思う。また年度途中での入園の柔軟性やそもそもの待機児童解消には大きく期待したい。

家族での福岡移住を考えている方へ

今回の私の事情はある意味特殊かもしれないが子供を保育園にいれたいけどどう情報収集すればいいのかなど生活に関することでもよいのでぜひ相談してもらいたい。私のこの経験が誰かに少しでも役に立てればと思っている。

著者プロフィール

安江 啓
福岡の大学を卒業後、株式会社DeNAに新卒で入社。2017年7月に退職し地元である福岡にUターン。UIターン特化、IT関連の人材紹介事業を行いつつ『筑前の小京都』と言われる福岡の城下町『秋月』を拠点に農ある暮らしを実践する。