「いつかは地元に・地元の近くで」といったU/Jターン、「東京以外の場所で力を試してみたい」といったIターンへの想いを抱きながら東京など大都市で日々働いている方は多くいます。

しかし、「今より年収が下がるのでは」「チャンスが減るかもしれない」など様々な不安から、実際に移住転職活動を進めるのに躊躇してしまう方も多いようです。

転職だけでも大きな決断ですが、「満足度高い移住を伴う転職」を果たすにはどうしたら良いのでしょうか?

株式会社YOUTURN取締役キャリアコンサルタントの高尾に聞いて返ってきた答えは、意外にも「自分の幸福度を構成する要素の棚おろし」の重要性でした。

※満足度高い移住転職を果たした事例はこちらから読めます。「私の福岡移住転職」シリーズ

 

転職活動と移住転職活動は別もの

ーー「移住を伴う転職」を考える際に、転職者にとって大事なことは何でしょうか?

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高尾 これまでYOUTURNとして約1,000人の移住転職希望者と接してきた中で思う大事なこととは、「転職活動と移住転職活動は別物だ」という前提を持つことです。

 

ーー移住転職は転職と全くの別物ではなく、転職に移住の要素がプラスになったものでは?

高尾 いえ、実は全く違います。

転職活動は主に仕事の部分にフォーカスしていますよね。つまり、今仕事で得られていないものや違和感を解消しに行くことが中心となる活動だと思います。

もちろん「仕事を変えたい」が先にあって、せっかくなら地元に帰ろうという方もいらっしゃいますが、移住転職のご相談は、今の職場に不満がない人も多いんです。「仕事以外の生活の満足度をあげたい」というご相談が多いですね。

 

ーー「移住転職活動は転職活動と別ものだ」と解釈しないまま進めると何が起こるのでしょうか?

高尾 「まず求人案件を探す」行動をしてしまうんです。移住転職活動なのに、先に転職活動をしてしまう。

福岡を含めた地方と、東京・大阪の大都市だと求人案件の多さは違う、というのが実情です。

大都市の基準で「いい仕事ないかな」と地方で仕事を探すと、当然ながら見劣りするものが多い。それで、結局「ないなあ」と思って検討をやめることになってしまいます。

ですが、「移住転職活動」と捉えて活動していく場合、仕事だけでなく自分の人生の幸福度を構成する要素を分解していくことが必要になります。

仕事で得られる収入、評価だけではなく、家族、友人、趣味……など。幸福度は「仕事環境がいい」だけで手に入るものでありませんよね。

 

不幸ではない現状。では一体なぜ満たされないのか?

ーー幸福度を構成する要素の分解はどのようにしたらいいのでしょうか。

高尾 移住転職活動をされているみなさんは現状、多くの方が「不幸ではない」と思うんです。なぜなら、何かを得ようと思って東京など大都市に出てきて頑張ってきた時点で、「不幸にならない」選択や努力をすることには既に長けているんですね。

ですが、今時点で胸を張って「幸福だ」と言えないとしたら、「何が満たされていなくて幸福だと言えていないか」を棚卸ししていくといいと思います。

自分の人生を振り返って、そのときどきで何を求めて人生の決断をしてきたかを振り返るといいでしょう。

たとえば、地方出身者で東京などの大都市で仕事・生活をしている方の場合。

  • 地元から大都市に出る選択をしたとき、「何を得ること」を求めて地方から出たのか
  • その結果、求めていたものは手に入ったのか
  • 求めていたものが手に入った結果、自分がどう感じたか

こうしたことを振り返ってみると、「今、何が満たされていないのか」を可視化していく助けになると思います。

この中でも「求めていたものが手に入った結果、自分がどう感じたか」を掘り下げることが特に大事です。手に入った結果、「思ったほどでもないな。もういらないな」とか「コストかかりすぎてしんどいな」とか、手に入れて初めて実際に感じたことがあるのではないでしょうか。

反対に、地方から大都市に出てくるという選択をした結果、手に入らなかった・優先度を下げてしまっていたものは何でしょうか?「あきらめたこと」と言い換えてもいいかもしれません。

 

大都市では常に比較して自己を認識している

ーーYOUTURNにキャリア面談に来られる方々は既にこうしたことをご自身で整理された状態でいらっしゃるのでしょうか?

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高尾 初回面談時でここまで自己認識レベルで整理されている方は全体の1割程度ですね。

漠然と違和感は持っていて、自分のなかに答えらしいものはあるんだけどはっきりした言語化まではまだ、という方がほとんどです。こういうことを相談できる相手は日常生活で多くないですからね。

1時間のキャリア面談できれいに整理できるかというとその限りではありませんが、ある程度整理ができて頭で理解するところまではいくと思います。その状態で日常生活を過ごすのが大事です。整理された上でその後の日常を過ごすと違和感が目立ってくるようになり、整理したことへの納得感が高まってきます。

 

ーー自分で自己理解を深めるにはどのようなことを行ったら良いでしょうか?

高尾 思考の整理を進める上で結構盲点になっているのが、そもそも自分が実現したい幸福度の高い世界観に進もうとするときに足を引っ張るものがあることです。

それは、「大都市に出てきて以降、醸成されたその人の価値観」ですね。

大都市は、ざっくり言うと比較するものがすごく多い環境なんです。

優秀、リア充、高年収……。無意識に誰かと比較して自己を形成してきた、そうでないと自分を保てなかった、など心当たりはないでしょうか?

顕著なのが「地方の企業に転職すると年収が下がります」と言われた時に、自己整理できている方は、その分家族や趣味に使える時間、つまり「金銭面ではないメリットが増えるなら大丈夫」と解釈できる方もいます。

一方で「年収=キャリア」と考えている方だったら「年収が下がる=キャリアダウン」となってしまうので、積極的にはなれないですよね。

自己整理した結果「年収が最も大事」と行き着く方もいますが「年収は最も大事ではない」と行き着く方もいる。そういうことを考えることが日常になった結果、自分の答えが見えててくるんです。

 

満足度の高い移住転職は出発点が違う

ーー満足度が高い移住転職とそうでない移住転職は何が違うのでしょうか?

高尾 出発点が違うと思います。満足度が高い移住転職は、幸せになるための転職です。期待から出発している。

いろんな人たちと比較することが長くなればなるほど、幸せになるための人生なのか、不幸にならないための人生なのかわからなくなりますよね。

幸せになるために、みんな大都会に出てきたのにいつからか不幸にならないための人生になってませんか

幸せになるために期待から出発するのか、不幸にならないために不安から出発するのか。これは大きな違いです。

不安から出発すると、みごとにみんな不幸にはならないんです。不幸ではない、という現実を手にしていますが「幸せですか?」と問われると自信をもって「幸せです」と言えない状況ですね。

今だと、新型コロナウイルスの流行で地方移住を検討される場合もありますが、地方では大都市で手に入っていたものが手に入らなくなったということになるかもしれません。

「何を手に入れるためだったら何を失っても大丈夫。その過程にはこれがある」と整理されていると幸せな移住転職になると思います。

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著者プロフィール

YOUTURN編集部
株式会社YOUTURNは、首都圏でキャリアを積んだビジネスパーソンと、福岡で社会課題の解決に挑む企業とのマッチング事業を展開する会社です。スタートアップ都市として芽吹きつつある福岡のベンチャー企業、地場の優良企業への移住転職で、キャリアップとQOLの向上を実現してみませんか?