転職するなら、これまでのキャリアを踏まえた上で、新しく挑戦してみたいと思う人は多いのではないでしょうか。
 

でデータ分析やDXコンサルをおこなう二田さんは、もともとホテルマンを目指していました。しかし新卒で入った大手企業で、未経験ながらIT部門に異動となります。
 

工夫を重ね、自身のポジションを確立していった二田さんに、大企業からベンチャー、そして福岡の老舗企業に転職するまでの経緯を聞きました。
 

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IT知識ゼロで情報システム部門へ

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ーー昔から、人に喜んでもらうことが好きだったという二田さん。九州で観光系の大学を卒業した後、東京大手のレジャー事業をおこなう会社に就職し、箱根のホテルで働き始めました。

 

最初の1年は料飲科に配属され、レストランでバイキングのサービススタッフなどを経験しました。2年目に、隣接する温浴施設の運営管理科に異動。派遣スタッフのマネジメントや施設内で販売する商品の管理など、現場からバッグオフィスまで幅広い業務をおこないました。

 

当時の自分は感情的に物事を言ってしまう生意気な性格で、上司や先輩と衝突し、人間関係がうまく構築できませんでした。後から聞いたのですが、その結果「二田をどこかに異動させた方がいい」という話になり、本社の情報システム部門へ異動になったんです(笑)。

 

私を採用してくれた先輩が本社の人事部にいたことや、情報システム部門が若手を欲しがっていたことも理由だったようですが。

 

「IPアドレスって何?」状態でいきなり情報システムに入ったので、まるで転職したかのような気分でしたし、まさか退職するまでの10年間情報システム部門へ在籍することになるとは思いませんでした(笑)。

 

ーー情報システム部門ではどんな業務をしていましたか。

 

最初は知識もスキルもまったくなかったため、従業員向けにパソコンのセットアップやヘルプデスク業務からスタートしました。ミーティングでは、理解できない専門用語が飛び交っていて、「これは勉強しないとやばい」と思いました。

 

そこから勉強をはじめ、徐々に知識や技術が身につき、小さな成功体験を積み上げながら、自信をつけることができました。

 

少し余裕が出てくると、ファイルサーバーの利用ルール作成やマニュアル整備等、従来のやり方に課題や非効率な部分を見つけては改善を行い、自分なりに工夫を重ねていくようになったんです。

 

ーー自社ですべてのIT業務をおこなっていたのですか。

 

いえ、部内には文系の人間しかいなかったので、専門知識が必要な開発などは基本アウトソースしていました。システム部隊とインフラ部隊にざっくり分かれていたんですが、当時は、設備の老朽化による通信遅延や導入コストが高く売上規模が小さいホテルはVPNに繋げず基幹システムが利用できない等、課題が山積みだったため誰もやりたがらない状況でした。

 

これは逆に先駆者になるチャンスだと思い自分でやってみようと思いました。ちょうどマネージドVPNサービスが登場しネットワークの技術革新があった頃で、セミナーへ行ったり、専門のベンダーと関係性を築くなどして積極的に情報を仕入れ、自社の課題をどうやって解消するか模索しました。

 

結果的に、マネージド型のVPNサービスを導入することで、通信速度の改善、コストを低減することで全70拠点を対象にしたWANを構築することが出来ました。ちなみに、このことが後の基幹系や管理系システム統一の足がかりにも繋がりました。

 

自分で課題を顕在化し、企画して予算を組み、プロジェクトを遂行するまでを全部自分でやった結果、コストの低減や業務の効率化などの成果を得ることで「初めてやりがいを感じ仕事が面白い」と思いました。

 

2010年頃からは、ネットワークに加えセキュリティも担当。入口出口対策の強化、インシデントハンドリングマニュアル作成など、セキュリティの専門家による支援体制の構築等、山積する課題を1つずつ施策に落とし込んで実行していきました。

 

ーーIT知識ゼロのところから、ご自身のポジションを確立されていったのですね。

 

そうですね。技術的なことや仕事の進め方はもちろんですが、人間としても大切なことをたくさん学ばせていただきました。自分にとっては非常に大きな10年間でした。

 

12年勤めた大手企業からベンチャーに転職

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ーー順調にキャリアを築いていた二田さんですが、最後の2~3年は転職しようかどうか、ずっと考えていたそうです。それはなぜだったのでしょうか。

 

1つは、取り組みたかった課題がほぼ解決でき、やりきった感があったことです。さらに、仕事で知り合ったベンダーさん達と交流を深める中で悩みの質や物事を見る視野が自分とは全然違い、このままでは取り残されるかもと危機感を持ちました。

 

また、別の部署に異動になった場合、IT分野から離れる事になりますし、すでに業務が確立された場所で指示待ち仕事になるかもしれない。それだったら、10年蓄積した知識や経験を、より専門性の高いところで活かしたい、チャレンジしたいと思うようになりました。

 

ーー次はどういった会社で働きたいと考えましたか。

 

セキュリティの関連の業務をメインに行っていたので、その辺りの経験も活かせるセキュリティに特化した、ベンチャー系で働いてみたいと思いました。大企業のいい面もよくない面も見たので、より裁量権を任せてもらえる会社で、新しいことに挑戦したかったんです。

 

ーー福岡に転職するという選択肢もあったのでしょうか。

 

少し考えたんですが、当時はセキュリティ関連の求人が福岡にほとんどありませんでしたので、自然と東京で探すことになりました。

 

ーー2社目ではどんなお仕事をされていましたか。

 

一部上場の企業向けに、CISOやセキュリティ部門支援等、セキュリティのコンサルをおこなっていました。事故など問題を起こした会社って、その後にどうすればいいかが自社だけでは中々判断できないんですよね。「事故を起こさないためにどう対策すべきか」だけではなく、最近は攻撃などから100%防御することは難しいため「事故を想定した対策」も同じように必要になってきています。

 

PMとしてプロジェクトを担当し、全体の進捗管理・契約更新の折衝・追加提案・トラブル対応などを行っていました。

 

さらにチーム内で定期的なミーティングを開いたり、プレゼンスキル向上のための発表会を開催するなど、マネージメント業務も担当し、1社目では経験することが出来なかったことを幅広く経験させてもらった3年間でしたね。

 

ーーお仕事が順調だった中で、なぜ福岡へのUターンを決意されたのでしょうか。

 

確かに、色々と新しいことに挑戦でき、評価もしていただいて、特に不満はありませんでした。2社目でそのまま働き続けることも考えましたが、結婚したのを機にそろそろ帰ろうかなと思ったんです。

 

福岡で結婚式をやった時に、父が「早く帰ってきてほしい」と言ってたよ、と人づてに聞いたりもして。やっぱりそう思ってたんだな、と意識するようになりました。

 

関東出身の妻には、結婚前から「いずれ福岡に帰る」と伝えていたので、特に反対はなかったです。それに妻はコミュニケーション能力が高くて、うちの家族ともウマが合っているんです。みんな私より妻の味方ですし(笑)。

 

もちろん、言葉や食べ物が違うとか、まだあまり知り合いがいないとか、そういったギャップはありますが、そういうのも移住したから経験できることなので楽しもうと2人でよく話してます。

 

ーー福岡への転職活動自体はいつから始めましたか。

 

2019年の秋頃に、YOUTURNのFacebook広告を見てすぐに登録しました。まもなく、キャリアコンサルタントの高尾さんと面談する機会をいただきました。色々とお話させてもらったんですが、そこから仕事がものすごく忙しくなり、転職活動する余裕がなくなって。

 

1年後ぐらいにようやく落ち着いたので、再び高尾さんに連絡しました。まずは面接ではなくカジュアル面談してみましょうということで、何社かお話させていただく中で、カホエンタープライズ代表の柳瀬とも話をしました。

 

今思うと、いきなり社長と話をする機会をいただけたことはありがたかったですね。話してみると、東京で働いていた経験やお互い3代目だったりと勝手に親近感を感じていました。

 

これは個人的な印象なんですが、柳瀬は物事をすごくシンプルに考えるんですよ。自分にはその発想がなくて、つい難しく考えてしまいネガティブな方向に行きがちなんです。そこを柳瀬は、難しく考えずに、状況に応じた最適解を簡潔に言うので、面白い!凄い!と思いました。

 

そういう人がトップで、自分でも手を動かしながら、歴史ある会社で新しいことをやっている。小売りとしてのノウハウにITをプラスして、業界を引っ張っていこうとしている柳瀬の下で、働いてみたいと思い入社を決めました。

 

移住転職は不安を潰して飛び込むしかない

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ーー今年の6月に入社した二田さんは現在、企業向けのコンサルチームに所属しています。今はどんな業務をおこなっていますか。

 

これまで弊社が、ホームセンターのグッディで培ってきたDXノウハウを活かし、データ分析やクラウドサービスの活用ができていない企業にコンサルとして支援を行うのがメイン業務です。

 

社内の情報共有、コミュニケーション等への課題やテレワークを実現されたい企業等には「GoogleWorkspace」をご提案し導入から運用までサポートしています。

 

データ分析支援に関しては、どんな指標で分析するかの要件定義、「Tableau」や「GoogleCloudPlatform」等を用いたデータ分析システムの構築だけでなく、分析資料の活用や運用の定着支援、データ分析が可能な人材の教育等を行っており、将来的に企業がデータ分析を内製化できるよう支援を行っています。

 

また、今年5月に小売業向けの販売データを効率的に分析可能な「KOX」というサービスの提供を開始しました。当社のノウハウを用いた実用的なダッシュボードや分析手法が標準搭載されており、利用者はデータをアップロードするだけでデータの可視化、データに基づく意思決定が可能なサービスとなります。

 

ーー前職でやられていた、情報システムやセキュリティとはまた違う領域ですね。

 

課題や目的に応じて必要なソリューション活用してを成果を得るという流れは変わらないんですが、必要なスキルや知識が全然違うので日々勉強中です。新しいことにチャレンジするいい機会だと思っています。

 

ーー今回、YOUTURNを使った感想を教えてください。

 

2社目に転職する時もいくつかエージェントに登録したんですが、どこもビジネスライクであまりいい印象がありませんでした。

 

なので、YOUTURNの高尾さんと面談した時も、最初はそこまで期待していなかったんです。しかし、高尾さんはキャリアの棚卸から今後どうしていきたいかまで、深掘りして聞いてくださいました。それに感銘を受けて、信頼するようになりました。

 

初回以降もそのスタンスは変わらず、私の状況や悩みに対してアドバイスをくださり、本当にありがたかったです。

 

ーー最後に、これから移住転職する人にメッセージをお願いします。

 

移住にしても転職にしても、少しでも不安に感じることがあれば、全部YOUTURNに相談した方がいいと思います。私もそうしていましたし、悩んでいた時期は高尾さんが心の拠り所でした。相談して不安がなくなったら、あとは飛び込むだけ。一歩踏み出すしかないですよね。

 

後になって、「やっぱりああすればよかった」とは思いたくなかったんです。10年後、20年後に今を振り返った時、後悔するかどうか、考えてみるといいのかなと思います。

 

(執筆後記)

 

人に喜ばれることが好きでホテルマンを目指していた二田さんは、ITの分野でも、課題解決を通して誰かの役に立てることに気づきました。置かれた環境で常にアップデートを重ね、現在も新たな挑戦を続けています。

 

YOUTURNでは、福岡に特化したキャリアコンサルタントが、仕事・生活両面からサポートいたします。いつか後悔しないためにも、ぜひ一度YOUTURNにご相談ください。

 

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著者プロフィール

YOUTURN編集部
YOUTURN編集部
YOUTURNは、累計100名以上のハイクラス・エクゼクティブ、大都市の最前線で活躍されたビジネスパーソンの九州・福岡への移住転職を支援するエージェントです。地域特化、UIターン転職ならではフル・オーダーメイド転職支援を通じて、今世の中の求人票にはない、あなただけの求人ポジションをつくります。